動画・映像のビットレート(データレート)
動画・映像のビットレート
ファイル形式とコーデックに加えて、動画にとって重要な値がビットレートです。
これは、1秒間あたりのデータの量をビット数で表したもので、単位はMbps(Mega bit per second/メガ ビーピーエスと読む)です。
例えば、YouTubeのヘルプによると、
1080p=つまり1920px × 1080px のFull HDの動画で、フレームレートが30fpsの場合は「8 Mbps」が推奨されています。
一方で、2160p=4K映像で、30fpsの場合は、35〜45 Mbpsとかなり大きな値になっています。
また、フレームレートが60fpsなどのように高い場合はさらに大きめのビットレートが必要だと読み取れます。
タイプ | 映像ビットレート、標準フレームレート (24、25、30) |
映像ビットレート、高フレームレート (48、50、60) |
---|---|---|
8K | 80~160 Mbps | 120~240 Mbps |
2160p(4K) | 35~45 Mbps | 53~68 Mbps |
1440p(2K) | 16 Mbps | 24 Mbps |
1080p | 8 Mbps | 12 Mbps |
720p | 5 Mbps | 7.5 Mbps |
480p | 2.5 Mbps | 4 Mbps |
360p | 1 Mbps | 1.5 Mbps |
こちらは動画の書き出しの際に、ビットレートを上げることはできるんですが、その分ファイルサイズも大きくて重くなっちゃうので、そのバランスが重要です。放送用に納品するときは100Mbpsを超えるような設定にすることもあるんですが、YouTubeやXにアップロードする際にはそこまで大きくなくて大丈夫です。
上記の表では1080p(つまりフルHD)で30fpsの場合は8Mbpsが推奨されているように、10Mbpsくらいを目安に書き出すとちょうど良いと思います。
ビットレートの差がどれくらい出るのか実験
ここで、ビットレートの差がどれくらいキレイさに影響するのかを実験してみました。
方法は、同じ映像をAfter Effectsで作り、Adobe Media Encoderで書き出します。
その際に、ビットレートの設定をCBR 1Mbps〜20Mbpsまで書き出して、YouTubeにアップロードしました。
まず、こちらが20Mbpsです。
そして、10Mbps、8Mbps、4Mbps、2Mbps。映像はリンク先をご覧ください。
最後は1Mbpsにしてみました。
こちらが1Mbpsです。
20Mbps、10Mbps、8Mbpsくらいまではあまり差を感じませんでしたが、4Mbpsまで落とすと、背景で動いている直線部分が少し荒れた感じがします。
2Mbpsはさらにノイズが見えてきて、1Mbpsは荒さが目立ってきました。特に動きのある部分や、ぼかしの表現があるところなどが顕著に荒れている気がします。
やはり、YouTube先生が推奨しているように、Full HD(1080p)の映像を書き出す際は、8Mbpsを目安にすると良さそうです。